第1章 ファーストコンタクト
店内の一番奥の席にいた蘭、園子、コナンの3人に全く被害は及ばなかった。
3人の中でいち早く状況を把握したのはコナン
コナン「はっ!?安室さん!!お姉さん!!大丈夫!?!?」
うずくまり、女性に覆い被さるように安室が彼女を庇っていた。
身体にかかった木屑を払い女性に声をかける。
安室「大丈夫ですか??」
カウンター女性「えぇ、私は大丈夫です。
庇って頂きありがとうございます。お兄さんこそ大丈夫ですか?」
安室「えぇ、問題ありませんよ。」
トラックが突っ込んでくる瞬間、安室は彼女の腕を引き、店内のできるだけ奥まで入って避けた為、2人とも大事なかった。
立ち上がり、お互いに怪我がない事を確認する。
カウンター女性「それにしてもお兄さん、凄い瞬発力でしたね。
お陰で助かりました。
本当にありがとうございます。」
安室「いえ、怪我がなくて良かったです。」
コナンが2人の安否を確認したのも束の間、トラックの方に目を向けると、先程の男が巻き込まれてトラックの下敷きになっている。
安室とコナンがトラックの下敷きになっている男に駆け寄り状況を確認する。
安室が男の首に手を当てると…
安室「ダメだ…亡くなってる…。」
園子「ひっ!!」
一方、カウンター女性はトラックに乗ってる運転手を確認していた。
カウンター女性「…こっちは出血してるけど、頭を打って気絶してるだけかも。息はしっかりしてる。」
コナン「蘭ねーちゃん!!救急車と警察に電話して!!」
蘭「あ、うん!!分かった!!」
そしてこの騒ぎでも先ほどお手洗いに行った男性が出てこない事に気づく。
安室が化粧室のドアを開けると、トイレで倒れ込む男の姿が目につく。
安室の後を追ってコナンも後ろから覗き込む。
安室が男に声をかけるが反応がない。
眼球と脈を確認するが…
安室「こちらも事切れてる…。」
コナン「なっ!?」
安室「…ちゃんと検視をしないと判断できないが…
状況からしてみて心筋梗塞か毒物だろうな。」