第34章 アウトレットパーク暮張
彼女の姿が見えなくなるまで見送ると、ふと一息ついて車に乗り込む。
風見(何というか…
春の嵐の様な人だな。
降谷さんと椛さんは、多少似たもの同士と言うか…
根本的な考え方が近いのか…?)
正体を疑っている時に、遠くからは何度か見てたが、直接対面で話す事は今日が初めてだった風見。
今日行動を共にしてから、先程までの彼女の様子を振り返りながら運転席に乗り込むと、帰路に着こうとエンジンをかける。
風見(降谷さんの好きなタイプの女性は、あんな感じなのか…
なるほどな〜…
分からなくもないが…
自分だと…
隣に並んで歩くと言うより…
彼女の、付き人の様になってしまいそうだ…)
ちょっと失礼な事を頭の中で巡らせながら、帰路に着く風見であった。
〜翌日の公安部内〜
公安1「あっ、おはよう風見!」
風見「おはようございます。」
公安1「お前、昨日非番だったんだな!」
風見「ん?
いや、非番では無いが…?」
公安1「昨日、お前が彼女と、ショッピングデートしてるところ見たって、朝から言いふらしている奴がいたぞ?」
風見「なっ!?」
自分の知らないところで、想像し得なかった噂が立っていたことに、慌てふためく風見。
そんな風見の様子も何のその。
そのまま話を続ける同僚。