第34章 アウトレットパーク暮張
風見「…ここは、オートロックもSECOMも、しっかりついている様ですか?」
椛「普通に住む分には良いと思うのだけど…
彼が私の家に出入りするなら、もっと厳重な所に引っ越した方がいいのかなって…
思い始めてたの最近…。
仕事の足を引っ張る様な事はしたくないし。
彼の弱みになりたくないし。
その点に関しては多少もう、手遅れかもだけど…
私で出来る事はちゃんと、事前に全部しておきたいというか…
対策しておきたいというか…
彼に相談したら、
『そんな事必要ない』
って言われそうで、まだ言ってないんだけど…
どう思いますか?
風見さん?」
風見(成程…
この人は、こういう所はちゃんとしているというか…
何というか…
考え方が本当にもう、公安脳だな…)
少し目を伏せて、引き続き悩ましげな表情をしている彼女を見下ろす。
風見「そうですね…
椛さんの言う事は最もだと思いますし、お気持ちも分かりますが。
その点については、降谷さんも色々考えていますし、こちらで警備を付ける事ももちろん出来ます。
セキュリティの事、気にする気持ちも分かりますが、これぐらいのマンションに住んでいるなら、そんな引っ越す程の事の程では無いと、自分は思います。
もし、そんなことが必要になる時は…
事前にこちらで連絡しますよ。」