第34章 アウトレットパーク暮張
椛「もっと若い時というか…
もう、10年ぐらい前ですけど…
『いつか自分が結婚して子供を産む』事になったら、
『自宅出産』とか、してみたいなと思っていて…
先の事は分からないし、どっちにしても知識として持ってれば女だし、無駄じゃ無いかなと思って、座学は身につけていただけです。
大まかに言うと、婦人科、産婦人科系の内容ですけど…
まぁ、女性の身体の構造のあれこれとか、出産時のあれこれとか。」
そこまで聞いて、だんだんと聞いた本人の風見が恥ずかしくなってきたのか、顔を赤らめ始める。
椛「なので別にモグリだったとか、犯罪めいた様な要因はないですよ。
それに…」
風見「わ、分かりました!」
急に大きな声を出して、椛の話を止める風見。
椛「?」
風見「あっ、い、いえ。
もう分かりました。
納得しましたから…
も、ももももう、それ以上は大丈夫です…
変な事聞いてすみません…」
椛「いえ…」
なんとなくお互い気まずい雰囲気になってしまったが、このままの状態の彼女を、いつまでもふらふら歩かせておくわけにも行かないので、先に椛の着替えを購入しに向かう。
そして買ったばかりの新しい服に着替えると、そのまま再度タオル類の調達に、数時間前にも立ち寄ったショップに入る。