第34章 アウトレットパーク暮張
風見「どう言う事だ?
お前の目的は何だ?
その女性は…
お前の知り合いか?」
男「五月蝿い!!
乗り合わせたのも運のつき…
お前らも、俺の逃亡に一役買ってもらうからなぁ!」
人質女性「この男は、外のジュエリーショップで強盗をはたらいていたのよ…
盗人よ!」
男「五月蝿い!
黙れ!
そんなにさっさと死にたいのかっ!」
人質女性「うっ…」
言葉を発した事に更に苛立ったのか、後ろ手に拘束している腕を、更にきつく縛り上る。
かなり痛むのだろう…
呻き声を上げる女性の姿が、風見達の目に映る。
風見「貴様…
無関係の女性を…
その手を離せ。
女性を解放しろ。
こんな所に逃げ込んで…
お前はどっちみちもう逃げられないぞ。」
男「いや、俺は今まだ捕まる訳にはいかない。
捕まるぐらいなら、お前ら全員殺して俺もここで死ぬ!!」
女子高生2「なっ!?」
女子高生1「ちょっと!
私達は関係ないでしょう!」
女子高生2「そうよ!」
男「ガキは黙れ!
お前らから先に殺ってもいいんだぞ!」
女子高生1「ひっ!」
かなり興奮しているのか、何を言っても鼻息荒く威嚇してくる男。
女子高生2人は声を荒げてはいるが、恐怖からか、声が震えている事が分かる。
風見は風見で人質の救助を最優先に考えているのだろう。
思考を巡らせながら、男をジッと見つめて、タイミングを見計らっている様だった。