第33章 ゼロのコーディネート
椛「そうですか?
部屋を出てから、私の事避けてますよね?
けど…
よく考えたらそうですよね。
風見さんは、降谷君からの話は絶対断れないだろうし…
私も行き届かなかったというか…
もし、私が居ることで迷惑だったり、風見さんの業務に差し支えるなら、私はここで降ります。
彼には私から後で、うまく話しをしておきますので。
ご迷惑をお掛けしてすみませんでした。」
そう言って、一度締めたシートベルトを外して、車から降りようとする彼女。
風見(えっ?)
まさか自分の態度が、そんな風に思わせてしまっているとは、思っていなかった風見は、降りようとする彼女に慌てて声をかける。
風見「す、すみません、ちょっと待ってください!!」
降りようとドアをちょうど開けたところだったので、運転席に座る風見の声が外に漏れて、地下駐車場内に響き渡る。
流石にあまりよくないと思い、ドアをそっと閉めると、風見の方に視線を向けて首を傾げた。
椛「?」
風見「あっ、すみません。」
椛「いえ…」
何か風見から言いたいことがあったのかと思い、助手席に座り直して視線を向けるが、固まってなにも話始めない。
椛(私、何か、変なこと言ったかしら…
余計に困らせちゃったかな…)