• テキストサイズ

ゼロの協力者 【名探偵コナン】

第33章 ゼロのコーディネート



だんだんとヒートアップしていく、2人の会話。

そんな2人の様子を、蚊帳の外に追い出されたような心地で、傍観する風見。


風見(あの降谷さんと、言い争いをしている…
しかも、降谷さんが若干押されている…)

いつもは見れないような上司の姿に、何故か新鮮な気持ちが湧いてくる。

そして言い争いをしてはいるが、なんだかんだ少し、本当にほんの少しだが…
そんなやり取りを、若干楽しそうに繰り出している上司の様子が見て取れて、少しホッとする。

いつも至って冷静に、時には冷徹に判断を下す姿の方が見慣れているが…
そんな上司の人間味が感じられる目の前の姿に、思わず気が緩む。

2人の会話に水を差す事は、少し悪い気もしたが…



風見「降谷さん…
お時間そろそろ…」

風見の声に、2人のトークがぴたりと止まる。

降谷は一度、軽く息を吐き出すと…

降谷「何かあったら必ず風見を頼ってくれ。
1人で無理はするな。
約束してくれ。」

椛「うん、分かった。
約束するよ。
零こそ気をつけて。」

降谷「あぁ。」

椛の返事を聞いても、完全には納得していないようだが…

彼女の右手を取ると、手の甲に口付けを落とし、一度柔らかく微笑む。

流石に部下の前では多少遠慮したのか、その後、椛の両頬に口付けを軽く落とすと、先に部屋を後にして行った。



風見(降谷さん…

やはり…
見てはいけないものを、見てしまった気がする…)

部屋を出て行った降谷を見送ると、少し時間差をつけて、2人も部屋を後にした。

 

/ 1094ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp