第33章 ゼロのコーディネート
降谷「危険を顧みないというか…
お転婆というか…
無茶ばかりするんだよ…」
風見(はぁ。
そこは降谷さんと似た者同士なのか。
なるほど。)
風見にそんな風に思われているとは、つゆ知らず。
その彼女のことが、よほど心配な事が見て取れる。
潜入捜査官として、絶賛危険な組織に潜り込んでいる身だ。
そして更に、通常の公安関連の仕事も日々こなしている。
そんな上司の状況を考えると無理もない。
いつ何時、危険な事態が沸いて出てくるかわからない。
そして、そんな降谷の恋人にも、その火の粉がいつ何時降りかかってくるかわからない。
しかも恋人という立場上、相手側から逆恨みを受けて誘拐されたり、利用される可能性が多いに考えられる。
そんな状況に置かれている中、そばに置くと決めた女性がいるとするならば…
相当な覚悟をくくったことが、いつも降谷を一番近くで支えてきた風見には、痛いほど伝わってきた。
そしてそんな上司は目の前で、引き続き少し困ったような表情を浮かべている。
風見「わかりました。
降谷さんがそうおっしゃるなら。
自分にできることはもちろん、精一杯努めさせて頂きます!」
降谷「あぁ…
すまない、よろしく頼む。」