第33章 ゼロのコーディネート
降谷「紹介するよ、警視庁公安部の風見だ。」
椛「風見さん初めまして。
結城 椛です。
いつも大変お世話になっております。」
降谷に続いて挨拶をするが、何故か固まって動かない向かいに立つ風見。
椛(挨拶の言葉、不自然だったかな?)
風見からの返答を待つ彼女の頭の上には、クエッションマークが浮かぶ。
2人のそんな様子に、いつも椛には向けないようなワントーン低い声で、再度降谷は声をかける。
降谷「風見。」
降谷の声で我に返ったように瞬きをすると、少し慌てた様子で胸ポケットから何か革のケースを取り出す。
中から名刺を1枚取り出すと、椛に向けて差し出した。
風見「大変失礼致しました。
警視庁公安部の風見裕也です。」
風見の様子に椛もカバンから名刺ケースを取り出すと、同じように、名刺を一枚取り出す。
そのままの流れで、お互いビジネスライクに名刺交換をするが、なんだか不思議な心地がする椛。
椛(完全に仕事の挨拶だな。
随分まじめな人なんだな…
それしても、公安警察官と名刺交換をする日が人生でやってくるとは…
人生って何が起こるか分からないなw)