第33章 ゼロのコーディネート
黒田「例え俺が降谷ぐらいの年齢の時でも…
似ても似つかん容姿だと思うがな…」
椛「ふふふ♪
見た目の話じゃ無くて、中身の話です。」
そんな彼女の補足を聞いても納得行かないのか、
『訳がわからない』と言う表情をしていた。
椛「私が勝手にそう思っているだけなので。
私から言っておいて何ですが、そんなに気にしないでください♪」
いつもなら射撃の練習が終わると、そのまま建物から出るが、今日はこのままもう一件予定がある。
片付けを終えて荷物を持つと、黒田と共にエレベーターに2人で乗り込む。
2人以外は誰もいないエレベーター内で、黒田は口を開いた。
黒田「降谷は表情が以前よりも、また柔らかくなったな…」
椛「えっ?」
ボソリとまるで独り言の様に呟くが、椛の耳にはしっかりと届いている。
椛「…そうなんですか?」
黒田「あぁ、椛さんの影響だろう。
当初はまさか、2人が付き合うとは思っていなかったが…
よくよく考えたら、2人の性格を考えると…
今では至極当然の流れに思えるな…」
椛が自宅療養している時に、降谷が黒田に報告していた件だと、すぐに分かる。
結局、椛からはその件について黒田に何も言っていなかった為、少し気まずさを感じる。