第32章 装飾品の秘事
博士の言葉を聞いて、少し俯きながら、何かを思案するような表情のコナン。
そんなコナンの様子に、博士はそっと声をかける。
博士「新一、そんな考え込まなくても…
先程の椛君は、本当に新一達の事を心配して、気にかけていただけじゃと思うよ。」
コナン「うん…
そうだよな。」
そのまま静かになってしまったコナンに、声をかけてきたのは、しばらく黙って様子を見ていた灰原だった。
灰原「気持ちは分かるけど…
バーボンの真意は分からないけど…
今回、組織の人間とはいえ、
バーボンにもお隣さんにも、助けてもらったのは事実なんだし。
そこは感謝しても、罰は当たらないと思うけど?」
博士「流石哀君!
良い事言うのぉ〜♪
そうじゃぞ新一!
気持ちは分かるが、そんなに何でもかんでも疑ってかかっていたら、人の親切が見えなくなるぞ?」
コナンは2人に押されて、少しバツが悪そうな表情を向けていた。
博士「とりあえず、本当皆んな無事で良かったわい♪」
そう言って、ダイニングテーブルに残るドーナツに手を伸ばそうとすると、すかさず灰原から声がかかる。
哀「ちょっと博士?
いくら椛さんに低カロリーに作ってもらったからと言っても、食べ過ぎはダメよ?
低カロリーの意味ないじゃない。」
博士「じゃが、こうしてまだ余っとる事だし…」
哀「私が見てる限り、今日それで4つ目よね?
私が帰ってくる前に、こっそり味見なんてしてないでしょうね?
…今日、本当はそれで何個目なの?」
博士(ぎくり!!)