第32章 装飾品の秘事
先ほど、代わりに受け取った阿笠宛の荷物の箱を、コナンに差し出す沖矢。
大した大きさではないが、子供の彼がその箱を両手で受け取ると、沖矢が持っていた時より幾分大きく見えた。
沖矢「皆が待っているのでしょう?
何か気になることがあったら、また連絡してくれて構わない。」
見た目は沖矢だが、言葉使いが本来の彼の言葉使いに戻る。
コナン「色々ありがとう、昴さん。」
沖矢「あぁ。」
玄関扉が閉まると、受け取った箱を持ってすぐ隣の阿笠邸に移動するコナン。
コナン(椛さんから電話?
俺が博士に電話した時、博士の隣にいたのか…
もしかしたら安室さんの方にも、連絡してくれていたのか?)
頭で考えても答えは出ないため、
『後で博士に聞いてみよう』
とひとまず、いつものコナンモードで阿笠邸の玄関扉を開ける。
その後、皆で仕上がったドーナッツを囲み、おやつを食べる準備をしていると、コナンが箱を手に持ち戻ってきた。
博士はコナンから嬉しそうに箱を受けると、中身を確認しようを箱を開けるが…
博士「何じゃこりゃ!?
せっかくのケーキが…
台無しじゃわい…」涙
そこには当初の形が分からないぐらい、無惨に崩れてしまっている
『ホールケーキだった物』が入っていた。
コナン(そーいやぁ、覚えてもらう為にワザと荷物を落とすとか言ってたな…)ジト目