第32章 装飾品の秘事
博士と椛はそのまま雑談をしながら、ドーナツを仕上げていく。
ケーキもあるとの事だったが、子供達も来るので揚げているドーナツの数は中々の量だ。
結局その後、新一から博士の元に電話がかかってくる事はなく…
椛は、モヤっとした胸騒ぎが取れない事を気にしつつ…
椛(ドーナツ仕上がったら、学校までの道…
やっぱり、外ふらっと見てこようかな…)
全てのドーナツを揚げ終えて、トッピングを終わらせると…
椛「博士?
あと、盛り付けお願いしても良いですか?
何かやっぱり気になるので…
少し外を見てきます。」
博士「あぁ…そうか分かった。
椛君も気をつけて行ってくるんじゃぞ?
何かあったら連絡してくれ。」
椛「分かりました。
あと、よろしくお願いします。」
エプロンを外すと、そのままいそいそとキッチンから出ていく。
スマホを片手に、ソファーに置いていたカバンを取る。
そして玄関扉を開けた瞬間…
「ブロロロロロロ〜!!」
椛(ん?
耳馴染みのあるエンジン音…)
車が1台去っていく音と、外壁の先には軽トラックが止まっている事が見て取れた。
急いで外門を開け、通りに出ると…
椛「!?
コナン君!
皆んなも!」
コナン「あっ、椛さん!?」
歩美「椛お姉さん〜!!」
元太「椛ねーちゃん!」
光彦「椛さん〜!」