第31章 エルダーフラワーかローズか否か
コナンは椛の心配をしているのに、『工藤新一』の正体をバラされる事を気にしているのかと思われ…
コナンの秘密に口をつぐんでいる事を、再度伝えられる。
コナンは、
『一番言いたい趣旨が伝わって居ない事』
に眉間を寄せると…
コナン「違うよ!
いや、違くは無いんだけど…
それはもちろん大事な事だけど…
安室さんの側にいたら椛さんも危険だよ!
椛さんの事、利用しようと近づいてきたのかも知れないし…
とにかく、あまり深入りしないんで欲しいんだ!」
椛(あぁ〜…
バーボンでいる事はバレたけど、潜入捜査官って所はまだバレていないのか…
まぁ、確かに。
零は『自分の正義』を貫く為なら、私の事も平気で利用しそうな感じけど…
けどそれは…)
低い位置に居るコナンの表情をジッと見つめる。
いつもながら子供とは思えないその表情に、今までで一番、高校生探偵:工藤新一の素の表情を垣間見ている心地がした。
椛「私の心配をしてくれてるのね。
ありがとう、コナン君。
私は大丈夫だから。」
コナンを安心させる様に少しかがみ込み、柔らかく微笑みかける椛。
そんな椛の様子に面食らうコナン。
コナン「椛さん…
全然大丈夫じゃ無いよ。
安室さんは組織の人間だったんだよ?
悪いやつだったんだ…
人の命なんて、本当は何とも思って居ない人かもしれない。
そんな危険人物の側にいたら絶対ダメだ…」