第31章 エルダーフラワーかローズか否か
コナン「椛さん、ケガは?
身体の調子は?
もう大丈夫なの?」
椛「うん。
もう大丈夫だよ。
ありがとう。
心配かけてごめんね。」
コナンの目線に合わせてしゃがみ込み、言葉を紡ぐ椛の後ろから、ポアロの店内からこちらの様子を覗き見ている安室の姿が、コナンの目に映った。
コナン「椛さん!
ちょっと来て!」
そう言って椛の手をつかみ取ると、少し先の人通りのない路地裏まで走って連れて行く。
椛「コナン君?」
路地裏に入ると、周りに人がいない事を確認しているのか、周囲の様子を真剣な目で注意深く観察しているコナン。
周囲に人がいない事を確認し終えると、椛に向き直る。
コナン「椛さん、安室さんに近づいちゃダメだ。」
開口一番にそんなことを言うコナンに、
『私が知らないうちに、何かあったんだな』と椛は悟る。
椛「…どうしたの?
コナン君?」
コナン「安室さんは敵だったんだよ。」
椛「敵?」
コナン「安室さんは組織の人間だったんだ。
コードネームはバーボン。
組織の幹部だったんだよ。」
椛(あぁ…
バーボンでいる事がバレたのか。)
椛「大丈夫。
コナン君達の事は私、何も彼に話してないし、これからも私から話す事はないよ。」
コナン(ん?
コナン君「達」??」