第31章 エルダーフラワーかローズか否か
2人が席につくのを確認すると、園子と蘭の間に入って話しかける梓。
梓「ねぇねぇ♪
ビックニュースがあるんだけど。
2人はもう知ってたのかな?」
園子「えっ?
ビックニュース?
何ですか?
蘭は知ってる?」
蘭「えぇっ?
何の事だろう?
何かあったんですか?
梓さん?」
梓「私も本当、今さっき聞いたんだけどね…」
園子・蘭「「?」」
梓「安室さんと椛さん…
付き合い始めたんだって♪」
園子「ええっ!?
そうなんですか!?
おめでとうございます!
椛お姉様!!」
蘭「わぁっ!!
そうだんだんですね!!
良かったぁ♪
絶対そうなるって信じてました!」
キャッキャと、楽しそうに盛り上がる女子達。
そんな女子達を微笑ましく見守ると、伝票を持って立ち上がるスーツ姿の男性2人。
先程から、静かに一部始終を見守っていた窓際のテーブル席に1人座る淑女も、微笑ましそうにその様子を見守っていた。
梓はレジに向かい、男性2人の会計を済ませる。
男性1「梓ちゃんはまだまだ、おばさんなんかじゃ無いからね。」
男性2「気にしちゃダメだよ。」
お釣りを財布にしまいながら、先程女子高生達が言っていた事を気にしていたのか、フォローを入れる男性2人組。
梓「ありがとうございます!
大丈夫です!
まだまだ元気有り余ってますし。
気にしてません!」
2人の気遣いに感謝しながら、退店を見送る梓。