第31章 エルダーフラワーかローズか否か
女子高生1「それなら、あんなおばさんに試食させるより、ちゃんと今時の流行を理解している私達の方が適任だよ!」
女子高生2「そうだよ!
いつも安室さんの料理食べてる、私達に言ってくれればよかったのに!」
女子高生1「何であんな人に、お願いしたの!?
そんなの贔屓だよ!!」
女子高生2「そうだよ!私達の方が適任に決まってる!!」
安室が説明しても中々引き下がらず…
そしてどんどんとエスカレートする2人の言動に、流石に我慢が出来なくなって来たのか…
梓「ちょっと!!
あなた達!!
良い加減に…」
そう言って足を進めようとした梓の手を、すかさず掴み引き留める椛。
梓は掴まれた手に一度目を向けてから、椛に視線を向けた。
目を細めて、首を横に振る椛の姿が梓の目に映った。
椛の様子を見る限り、『行かなくて良い』と言う事だろう。
梓「椛さん…
だけど…」
椛「安室さんに任せておけば大丈夫だから。」
そんな2人のやり取りを、梓の声で振り向いた安室は後ろから見ていた。
安室と椛は一瞬目が合い、目が合うと安室から微笑まれる。
椛(零…?)
そして再び安室は女子高生達に向き合うと、言葉をかける。