第31章 エルダーフラワーかローズか否か
ソファーに座りながらハーブティーを嗜んでいたが、彼女の言葉を聞いて、カップを一度テーブルに置くと、まるで『キラキラ』とエフェクトが付いたような笑顔を浮かべながら、抱き着いてくる降谷。
椛(えっ?
今度は何?
笑顔が眩しすぎるw)
降谷「今日はこれから夕方までポアロだよ♪
そうか~、今日はまたポアロで椛と会えるのか。
嬉しいな♪」
素直に喜びを彼女に伝える彼の姿に、愛おしくて仕方がない感情に包まれる。
椛(何なの本当に…
この人、
可愛すぎるんですけど…)
『可愛い』と言ってしまいたい衝動に駆られるが、ここはグッと抑えて、彼の抱擁に応えるように腕を回して抱きしめ返す。
降谷「椛?
もしも可能なら、お腹を空かせて来てくれないか?
もちろん無理にとは言わないが。」
椛「大丈夫だよ。
何かまた新しいメニューの提案があるの?」
降谷「少し間が空いてしまったが、展示会に行った時のチーズ。
ラタトゥイユ系のドリアにしようと思っているんだ。
メニューに上げる前に『椛先生』に召し上がって頂きたいのだけど…
どうかな?」
一緒に展示会に行った事が、つい最近の事の様でもあり、随分もう前の事の様にも感じる。
椛「もちろん大丈夫だよ。
私でよければ協力します。
『安室さん』の料理、久しぶりだから楽しみだな♪」