第30章 ティラミスの行方
椛「お陰様で、先日から付き合い始めました。」
椛の言葉を聞くと、距離を詰めるのをやめて、一瞬固まる。
藍子「えっ??
付き合い始めただけ?
結婚の報告は?」
椛(えっ??結婚って…w)
椛「いやいやいやいや…
流石に話が飛躍しすぎですよ藍子さんw
本当に最近、付き合い始めたばかりです。」
その言葉に分かりやすく、大きくため息をつく藍子。
藍子「はぁ~~~…
今時は『交際0日婚』って言葉もあるくらいなんだから!
あなた達はそれでいいのよ!」
椛「えっ!?
何でですかw
そんな、全てのカップルがそこに当てはまる訳では無いですよw」
藍子「そんなの分かってるけど…
あなた達は二人共なんだかんだ真面目な堅物同士なんだから、それぐらいでちょうどいいよの!」
椛(えっ??
堅物同士って…)
『あははは~』と乾いた笑みを浮かべる椛。
藍子「まぁ~…
でも、一先ず前進して良かったわ。
おめでとう!
けど結婚式はなるべく早めにしてね。
私達は、あなた達より物理的に老い先が短いんだから。」
椛(老い先って…)トホホ
付き合い始めた報告で、話が落ち着くかと思っていた椛だったが…
どうやらそれだけでは藍子に満足してもらえたかった様だ。