第29章 川品中央総合病院
彼の発言を聞く限り、何か一緒にスポーツをしに行く事はもう、彼の中では決定事項の様だ。
椛「そんな…
私は、安室さんのテニスプレイヤー姿が見たかっただけなのに…」
安室「それはそれで嬉しいですが…
良いじゃないですか!
2人でテニス行くとか!
デートっぽい!
しかも彼氏が彼女に教えるとか!
恋人同士っぽい!
うんうん♪」
自分の中で勝手に話はまとまったのか、ご機嫌な様子で頷きを繰り返す安室の姿。
椛(なるほど、そうゆう事か。
零は2人で内容云々というより何かを一緒にやりたいのか…
何それ…
余計に可愛すぎるんですけど…
可愛い通り越して、もはや尊いんですけど…
もう十分惚れてると思うけど…
これ以上、惚れさせてどうするつもりだこの人は…)
至極ご機嫌な様子の彼をジッと見つめる。
運転中の彼の横顔は今に鼻歌でも歌い出しそうな雰囲気だ。
椛(まぁ、楽しそうだから良いか♪)
彼の満足そうな表情を見て、彼女も幸せそうな笑みを浮かべる。
安室「その明後日の講座もお味噌仕込みなのかい?」
椛「ううん、その日は『発酵スイーツ部』のレッスンで、砂糖不使用のティラミスを作るよ。」
安室「ティラミスも砂糖不使用で作れるのか!
それはすごいな!」