第29章 川品中央総合病院
椛「その時、
『金髪の彼とは仲が良いのですか?』と聞かれたの。」
安室「?」
椛「そして続け様に、
『警察関係者と何か関わりがあるのか』って言われた…」
安室「…」
椛「『黒田さんの…』とまでは行きつかなかったとしても、長野で会ったあの一瞬で、私の事、『警察関係者と何か関わりが有る』とは見抜いてたんだと思う。
安室さんも言う通り、そんな人が送られて来たそんなスマホを見て、彼の殉職を気付かない筈がないと思う。
やっぱり、届いてない気がする…」
先ほどの説明で、彼女の中では『名前呼び案件』は終わった話なのか、再び景光のスマホの話に戻る。
椛「黒田さんって、以前高明さんの上司だったんだよね?
高明さんなら黒田さんの本当のポジション知ってそうだけど…
その辺りはどうなんだろう…」
安室「そうだな、諸伏警部は知っていると思うよ。
俺も卒業してからは直接話してはいないが、俺の事もヒロと一緒に警察学校に入学して卒業した事は知っているし、
その後の事も、あらかた予想してるというか、分かってると思う。」
椛「…」
安室「スマホの件は取り敢えず俺に任せてくれ。
紛失してたらしてたで、それはかなり心残りだ。」
椛「そうだよね、うん、分かった。
必要ないかもだけど、何か役に立てることが合ったら言ってね。
安室さんは何、でも一人で出来るだろうけどw」