• テキストサイズ

ゼロの協力者 【名探偵コナン】

第29章 川品中央総合病院




安室「遺体は、回収出来なかったんだ…」

椛も、薄々
『そうだったんだろうな』
と思ってはいたが…
実際言葉に出されると、その現実が胸に重くのしかかる。 
 


安室は懐から御守りを取り出すと、口の紐を緩めて、彼女に中身が見せるように渡した。

彼から渡された御守りの中身を覗き見る。

椛「これ…」

安室「遺体は回収出来なかったが…
せめて何か持ち帰りたいと思って、拝借したんだ。」

御守りの中身は4〜5cm程の長さでカットされ、白い糸で束ねられた髪の毛が一房入っていた。

安室「俺が持ち出せたのは、そのヒロの髪の毛一房と、拳銃でヒロの心臓と共に撃ち抜かれた、スマホだけだったよ…」


椛(スマホ…

秀一が前に言ってたスマホか…

零が回収してたんだ…)
 


御守りの中身を見つめ続けながら、固まってしまった彼女に手を伸ばすと、御守りを持っている手に自身の手を重ねる。

手を重ねられた事で、彼女の視線は彼に移動した。

2人の視線が重なる。
 


安室「昔…
学生の頃、諸伏家の本家の墓は長野にあると、ヒロは言っていた。
いつかそこに納められたらとは思っているんだが…

中々俺が手放せる決意ができなくてね…」

/ 1094ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp