第27章 ゼロの恋人
降谷が買ってきたネタをお皿に盛り付けて、寿司桶に酢飯を盛る。
薬味類と海苔、蛤のお吸い物に、生姜漬けを用意してダイニングテーブルに並べると…
中々壮観な眺めだ。
椛「凄い美味しそうだけど…
同時に、凄い量だねw」
降谷「まぁ、そうだが…
俺はまだ今日何も食べてないから、沢山食べれるぞ♪」
椛「あっ、そうだったんだ。
奇遇だね!
私も一食目だよ。
けど具が多すぎて…
酢飯が少なく見えるねw
もっとご飯、炊けば良かったかなw」
お茶を入れたグラスをお互い手に持つと、
椛「じゃあ、今日もお疲れ様♪」
降谷「あぁ、梢もお疲れ様♪」
グラスを合わせると、手巻き寿司パーティーの始まりだ。
彼が種類も量も大量に買ってきたため、具材は選び放題だ。
久しぶりのお刺身にありつけるとあって、胸が高鳴る。
海苔に酢飯を乗せて、好きな具材を乗せると、食べやすいように綺麗に巻き、お醤油をつけて、口に運ぶ。
椛「う〜ん!!
美味しい!!
久しぶりの生魚…
手巻き寿司最高すぎる…」
久しぶりのお刺身を堪能していると、ふと横並びで隣に座っている彼が静かなことに気づく。
隣に目を向けると、目を閉じて何度も頷きながら、味を噛み締めているようだ。