第27章 ゼロの恋人
椛「随分とまぁ…
質の良いお刺身を沢山買って来ましたね…
今日は何かのお祝い事ですか?
お兄さん…」
彼女が思っていた以上の高級路線のネタと、質の高さに、思わず声を出した。
降谷「どれもこれも美味しそうだったから、
『椛に食べさせたいなぁ〜』
と思って選んでいたら、
ついつい買いすぎてしまった…。」
そんな事を心底真面目なトーンで言うものだから、怒る気にはなれず。
むしろ愛しい気持ちが募る。
椛「あはははっ!
私のことを考えて選んでくれたのねw
ありがとう♪
けど食べ切れるかな…
物理的に…
この量w」
並べられた食材を眺める。
質もそうだが、量も多い。
降谷「前回、ご飯のおかずばかりに目がいってしまっていたが、椛が炊くお米、『凄い美味しいよな〜』と思ってて。
土鍋だからなのか?
米が違うのかな?
それとも、炊き方が違うのかい?
という事は、
『今日の酢飯も凄い美味しいんだろうな〜』と思ったら、
『その酢飯に負けない様な刺身にしよう!』となって…
そうしたら結果こうなった。」
椛「くっくっくっくっくっ…」
再び大きく笑うと、自身の事を思って購入して来てくれた彼に対して失礼かと思い、本当は思い切り笑いたい気持ちを抑える椛だったが…