第26章 束の間の休息
ジョディは飛んでくると言っているし、作業部屋はそのまま放置して、リビングへ向かう。
裁断して付いた生地のカスや糸くずをコロコロで取り除き、服が綺麗になると、エプロンを着けてキッチンに入る。
椛(今日のランチは、サムゲタンのつもりで昨晩仕込んでおいたけど…
ジョディはサムゲタン食べれるかな。)
朝起きた時、常温に戻すために冷蔵庫から出して、コンロにセットしておいた鍋に、火をかける。
椛(サムゲタンには麦茶が、欠かせないよね~♪)
麦茶の用意をするために、合わせてお湯を沸かすためにもう一つ鍋に火をかける。
椛(ジョディ、アフタヌーンティーが好きだからな~…
何かデザートも作るか。)
といっても、買い物に行く時間はないため、冷蔵庫を開けて、中身とにらめっこをする椛。
冷蔵庫の中には、抜糸までの引きこもり用に、色々買いこんでおいたカラフルなフルーツ類が綺麗に並べられていた。
足が速いものから日々消費していくのだが、その中から今日食べようと思っていたイチゴの箱を取り出す。
椛(私だけならイチゴのまま食べようと思ってたけど…
ジョディ来るなら、先日仕込んだ発酵餡子と合わせて、イチゴ大福にしようかな。)
どうやら今日のデザートは決まった様だ。
野菜室から、常備してあるお餅を出して蒸し鍋で蒸し、柔らかくなったところで、米粉を手に付けてイチゴと餡子と合わせて包んでいく。
せっかくなので、ノーマルバージョンと抹茶バージョンを作ってみる。