第25章 コンフィデンシャルのその先に
〜翌日〜
真っ青な青空が病室の窓から見える。
『外に出たら気持ちよさそうだな~』と思いながら退院の準備をする。
準備と言っても入院していたのは今日を入れても3日間なので、そんなに荷物は無い。
準備が終わり、ベットのふちに腰掛け、窓から空を見上げる。
すると控えめにノックの音がした。
「コンコン」
椛「はい、どうぞ。」
「ガラガラ」と扉が開く。
安室「こんにちは、椛さん。
調子はどうですか?」
椛「こんにちは。
今朝、看護師さんがシャワーに連れて行ってくれて。
そのお掛けかとても気分がいいですよ♪」
安室「そうですか、それは良かったですね。」
ベットに近づき、椛が座る隣に腰掛ける。
安室「傷は?
痛みますか??」
安室は心配そうな顔で、大きく切れた彼女の太腿に目を向ける。
ガーゼに覆われ、更に服の下に隠れている為、一番大きな傷は見えないが、20針以上程縫ってるので、痛まない筈はないだろう。
椛「うーん、全く何ともないわけではないですが、我慢できるぐらいの痛みですよ。」
安室「そうですか、そしたら歩くと痛みますよね。
抱き上げて車まで運びましょう!」
そう言うと安室は、腰掛けていたベットから立ち上がり、本当に抱き上げようとする体制に入る。
椛「えっ!?
いやいやちょっと待って!
大丈夫です!
歩けますから!!」
そう言い彼から距離を取ると、少し不満そうな安室の表情が目に入る。