第25章 コンフィデンシャルのその先に
ハッキリと力強い彼女の言葉に、少し目を見開き、驚いた表情をする黒田。
少し何かを思案しているのだろうか…
暫くすると、目を少し細めて優しい笑みを薄らと彼女に向けた。
黒田「そうか、私は君を少し見くびっていた様だな。
椛さんがそう望むなら、それに沿いたい。
こちらも君に、このまま続けてもらえるなら助かる。」
黒田の言葉を聞いて、一先ず安心する椛。
黒田は続け様に言葉を放つ。
黒田「だが一つ覚えていて欲しい。
今回は不慮の事故の要因もあるだろうが、今後も、何があっても自分を犠牲にするような事だけは絶対にするな。
どんな時でも、自身の命を第一に考えて行動しろ。
それが出来ないなら、関係は解除だ。」
厳しくも、人となりが分かる言葉に心が温かくなる。
椛「分かりました、お約束します。
以後十分気を付けて行動します。」
黒田「ああ、そうしてくれ。
降谷も無茶ばかりする気があるからな。
隣にいるからといって、あいつのそういう所は似なくていい。」
椛「ふふふ♪
そうですね、分かりました。
そこは似ない様に気を付けますね。」
黒田「退院しても、しばらくは協力者の件は気にせず、しっかり養生してくれ。
体を万全にすることを第一に。
分かったな。」
椛「はい、ありがとうございます。」
お互い目を合わせると微笑み合う。