第24章 アクアパーク川品
すると、先程から聞こえて来ていたプロペラ音が、こちらに向かって一気に近づいてくる。
その近づく音と共にやって来たヘリを視界に確認すると、男はニヤリと笑みを浮かべた。
男「間に合ったか…
どうやらツキはまだ俺の方にあったらしい。」
すると、ヘリから機関銃の弾丸が男と安室の間を隔ててる空間に、一気に撃ち込まれた。
安室は急ぎ飛び退くが、絶え間なく打ち込まれ続ける弾丸を避ける事に精一杯で、反撃が出来ない。
それによって2人の距離が空いた空間に、ヘリから10m程の長さの縄梯子が降ろされた。
安室(クソっ!!
このままだと反撃できない!!)
未だヘリの機関銃から撃ち込まれ続けている弾丸を、避け続ける安室のその様子を、気分がよさそうに見下しながら、縄梯子に手をかける男。
男「じゃあな。
次会った時は、お前を必ず俺が作った爆弾で吹っ飛ばしてやるからな。」
そう吐き捨て縄梯子を登ろうとした瞬間…
「バン!!」
「バン!!」
「バン!!」
安室が愛用している銃から、続け様に3発の銃声。
男が縄梯子に手をかけていた、直ぐ上の部分の縄を貫き1発。
縄梯子に足をかけていた、右ふくらはぎに1発。
そして最後の1発は左側の縄を貫き、縄が切れて風に流れて飛ばされた。
男はそのまま「グシャ」っと音を立てて、先程までいた場所近くに落ちる。
落ちた音からするに、受け身を取る暇は無かったようだ。
そのまま動かなかったので、落ちた衝撃で頭でも打ったのだろう。
気絶している様だった。