第24章 アクアパーク川品
椛(本当、なんて幸せそうに、柔らかい笑みを浮かべる人なのだろう、、、。)
その表情を見ていると、彼女も
『もっと彼の幸せそうな顔が見たい』
と好奇心が湧き出てきてしまう。
目線は彼に向けたままに、彼の右手を探るように後ろに自身の右手下げると、彼の右手を探り当てる。
そのまま彼の右手を優しく握ると、景光は少し驚いた表情を一瞬したものの、更に笑みを深めて、指を絡めてきた。
自分よりも、かなり大きな彼の手に包まれると、指先から彼の体温を感じる。
心が至極満たされる。
彼の先ほどよりも少し照れた様な深い笑みを確認すると、彼女もそのまま柔らかく笑みを返した。
蘭「、、、椛さん??」
蘭の言葉でハッと現実に帰る。
不思議そうな表情をした、蘭と園子の姿が目に映った。
椛「あっ、ごめん、ちょっとボーっとしてた。」
園子「さては~♪
何かいい思い出でも、思い出してたんですか~?
前にここに一緒に2人で来たという、男の人の事ですか?
椛お姉様が、当時付き合っていた男性ですか?」
少しニタニタした表情で、探りを入れようとしてくる園子。
椛「いや、付き合ってはないよ。」
園子「えっ?
じゃあ昔の想い人とかですか?
なんで付き合わなかったんですか?
今は連絡とったりしてないんですか?」
続けざまに、どんどんと質問を投げかけてくる園子。