第23章 協力者の日常
椛「う~ん、そうですね、、、
そこまで言ってもらえると、、、。」
悩んでいる彼女に気を使ったのか、
篤「返事は今すぐじゃなくて大丈夫なので!
その気になったら連絡してください!」
とりあえず連絡先を交換して、この日は練習場を後にした。
この後、1件オンラインのカウンセリングのアポイントが入っているため、そのまま近くのレンタルオフィスに入る。
空いている個室を借りると、パソコンを立ち上げて画面を繋ぐ。
これから食事改善で年間契約している受講生グループの、定期カウンセリングだ。
カウンセリングが1時間きっかりで終わると、レンタルオフィスを出て、次の予定の場所に向かった。
到着した先は、とある都内のコンサートホール。
会場内のリハーサル室に続く廊下で、それぞれ入室の準備をしているメンバーに挨拶をしつつ、リハーサル室に足を踏み入れる。
ここは所属しているオーケストラの練習会場。
次の演奏会に向けて全体練習に参加するために、団員達が集まっていた。
彼女も楽器置き場から、楽器を運び出し準備をしていると、声をかけられる。
大塚「椛さん、お疲れさまです!」
椛「大塚さん!お疲れ様です♪」
声をかけてきたこちらの年配の男性は、このオーケストラの団長さんだ。
団長と言っても、大きな態度を取る事は一切なく、いつも物腰柔らかく、優しい表情で面倒見もよい。
仕事も真面目で、団員全体からの信頼も厚い。
本当に良くできた人だ。
こんな団長がまとめるオーケストラに所属出来るなんて、本当に恵まれている事だと彼女はいつも感じていた。