第23章 協力者の日常
かたやこちらは車内の安室。
信号待ちで、ハンドルに突っ伏して大きく息を吐き出している安室の姿。
安室(はぁ〜〜〜〜…
よかったぁ…
寝ぼけて、想いを告げてしまっていたかと思ってたぁぁ〜…)
どうやら昨晩、睡魔と戦いながら半分もう夢の世界に入っていた為、夢と現実の境界線が曖昧になっていた模様。
安室(思わず想いを口走ってしまっていた様な気がしたが…
どうやらあれば夢の方だったんだな!
あんなの流石にカッコ悪すぎるからな!
夢でよかった。
うんうん。)
どうやら不安に思っていた事が解消されて、ひとまず安心した様だ。
実際には口に出していたが、ろれつが回ってなかった為、彼女の方が聞き取れていなかっただけだが…。
まぁ、結果オーライだろう。
睡眠も久しぶりに8時間しっかり取れた為、体力もすっかり回復し、頭の中もスッキリ冴えわたっている。
気になっていた事も無事聞けて晴れたし、気持ちを切り替える。
安室(そろそろ決着をつけてやるからな…
爆弾犯め…)
口角を上げて、自信に満ちた含み笑いをするその表情は、日本の秩序と平和を守る、公安警察にふさわしい。
強い愛国心と正義感を胸に、急ぎ車を走らせる安室であった。