第21章 米花町の発明家
灰原「あっ、これじゃないかしら。」
そう言って見つけた動画を一時停止して、ズームをかける。
そこには見覚えるある白い車が、事件現場から走り去って行く姿が一瞬だけ映っていた。
コナン「ナンバープレートの部分!
確認できるか??」
コナンの言葉を聞くと、その場所を更にズームし、荒くなっている画像を解析にかける。
コナン「…安室さんの車だ。」
運転席に座っている姿は逆光のため綺麗には見えないが、シルエットからしてその車の持ち主本人に見える。
博士「椛君は、さっきのニュースでこれを見たのかのぅ?」
コナン「断定は出来ねーが、その可能性は高いな…」
灰原「彼が、この爆破事件に関わっているって事??」
灰原の言葉には何も答えず、何かを考え込むコナン。
一呼吸置いてから、椅子を飛び降りると、蝶ネクタイ型変声機のダイヤルをいじり始めた。
そのまま窓際まで歩いて行き、窓の外を眺めながらどこかに電話をかける。
どうやら、新一の声で目暮警部に連絡をしている様子だ。
その様子を心配そうな表情で見つめる博士と、対照的に表情を変えずに見つめる灰原。
電話が終わると、神妙な顔つきのコナンに声をかける。
博士「それで?
目暮警部はなんて言っていたんじゃ新一??」
コナン「この爆破事件は、初動を公安の方で対応していたから、そのままそっちで対応してるんだと。
だから目暮警部は、直接的には捜査に関われないらしい…」
コナンをジッと見つめながら、その言葉を聞く灰原。
何か胸騒ぎの様な物を、感じずにはいられない3人だった。