第4章 銀翼の魔術師
キッド「これはこれは。
初めてお会いする方ですね。
一番乗りはあの坊やだと思っていたのですが…。
もう追いついて来るとは…。
一体あたなは何者ですか?」
安室「そんな名乗る程の者でもありませんよ。
ただの通りすがりの探偵です。」
キッド「また探偵ですか…
なかなか優秀な方とお見受けしますよ。」
安室「では、返していただきましょうか。
その髪飾りを。」
キッド「…返さない…と言ったら?」
2人の間に緊張感が一瞬走る。
安室「力づくで…奪うまでさ!!」
一気に間合いを詰め拳を突きつける。
「ヒュッ」
風を切る拳
キッドはギリギリの所で交わすが、頬に掠り血が滲む。
キッド(おいおいおいおい…こいつマジかよ…)
一気に血の気が引く。
すると非常階段を誰かが駆け上がって来る音がする。
その音に気づく2人。
キッド「残念だがタイムリミットのようですね。」
その瞬間、キッドは手に持っていた髪飾りを屋上庭園の芝に落ちるよう高く投げた。
安室「それはどうかな。」
安室は投げられた髪飾りを追いかける。
その隙にパラグライダーで飛び立とうとするキッド。
安室は髪飾りを追いかけつつ振り返り、腰から銃を取り出してキッドに向ける。
キッド(えっ!?銃!?マジかよ…)
コナン「怪盗キッド!!!!」
階段を駆け上がってきたコナンが走ってきた。
安室は左手で髪飾りをキャッチし、そして右手に構えた銃を急いで隠す。
安室「チッ…。」