第20章 緋色のカレーライス
らっきょうの仕込みが無事に終わり、実食をする為、料理を並べて、いつも通り2人ダイニングテーブルの席に着く。
秀一・椛「「いただきます!」」
今日の試食はトマトとチキンのココナッツカレーとサラダ。
そして仕上がったらっきょう漬けを、カレーに添えてある。
らっきょう漬けは一年間、しっかり熟成させた旨味が凝縮されたらっきょう漬けだ。
赤井「!?
このらっきょうは本当に一年前のものなのか?
非常に水々しく、シャキシャキだな。」
椛「そうなのよ!
凄いよね!発酵食品の不思議〜♪」
赤井「めちゃくちゃ上手いな…
それにこのカレーも…
そんなに長時間煮込んでいない筈だが…
まるで一晩置いたぐらい、しっかり味が熟成されてる…。」
椛「煮込み始めたのは工藤邸着いてからだけど、鶏肉は昨晩下処理してから、ここに持ってきてるからね♪
塩麹とかその他諸々で。
秀一ならすぐに作れるようになるよ♪」
赤井「スパイスも絶妙だな。」
椛「スパイスは椛スペシャルブレンドです♪
ちゃんとスパイスで作ると本当に美味しいよね。
カレーって。」
赤井「あぁ。今度から俺も本格的なインドカレーにしよう♪」
相当気に入ったのか、あっという間に食べ終わって、再び同じ量をおかわりに行っていた。
彼女はキッチンに向かう秀一の姿を、ダイニングテーブルに座りながら、微笑ましく眺めて居た。