第19章 東都ビックサイト
男2「まぁ、いい、どっちみちもう遅い。
起動スイッチの電波が消えると、自動的にタイマーが作動する仕組みになっているからな。
爆弾はどっちみち爆発する。」
安室「爆弾の解除方法を言え。」
男2「一度タイマーが作動したら最後。
2つとも止めることは出来ない。
爆弾をそれぞれ解体しない限りは…。」
男の話を聞いた安室は、男の背負っているリックを漁り、中に入っていたパソコンの電源コードで、男の腕と足を急いで拘束する。
そして更にリュックを漁る。
爆弾を設置した時に使ったのであろう、
工具が入っている工具ケースを取り出して自身のズボンの後ろポケットに入れた。
続け様に直ぐ自身のスマホを取り出して、どこかに電話をかける。
相手先は直ぐに出た様で、
安室「東都ビックサイトの屋上に1人、その屋上に上がる梯子下の部屋に1人、それぞれ男を拘束しているから回収してくれ。
それと、会場内全館に避難指示を頼む。」
それだけ言うと、直ぐに電話を切った。
安室「…下に降りますよ。」
少し離れた所で話を聞きながら、様子を伺っていた彼女に声をかける。
拘束した男を気絶させるとそのままに、急いで元来た梯子の方に戻る2人。