第19章 東都ビックサイト
女性1「お兄さん!
グラタンにはうちのこのチーズが合いますよ♪
是非試食してみてください!」
女性2「いえ、弊社のチーズは、ライスにもマカロニにもよく合いますので♪
是非こちらを試して見ていただければと存じます。」
女性3「うちのパルミジャーノをかけて焼いていただければ、グラタンの質が一気に上がりますよ♪」
椛(あはは…
まじか…
前に進めないって…
そーゆー事ですか…)ジト目
そこには各企業が、展示会用に雇っているコンパニオンのお姉様達に囲まれている、安室の姿があった。
彼の手元をよく見ると、各企業から受け取ったのだろう。
試食用のサンプルと、企業パンプレットが入っている紙袋を大量に手に持っていた。
椛(まぁ〜…
イケメンだし目立つもんね。
モテるのは分かるが…
展示会場でこんな事あります?www)
若干その様子を、暫く他人の様に遠巻きに観察していた。
椛(まぁ〜確かにカッコいいよね…
何もしてなくても、普通に立ってるだけで絵になるもんな〜。
その上、お姉さん達知らないかもしれないけど、その人、頭も良くて、料理も出来て、運動能力も高いんだぞぉ〜!
最高か…
天は彼に二物も三物も与えすぎですから〜!
いや、本来努力家な面もあるか…)
ふと視線を感じたのか、安室が彼女の方を振り向き、姿を確認した。
安室「あっ、椛さん!」