第19章 東都ビックサイト
急に思わぬ方面から不意打ちでそんなことを言われて、顔に熱が集まってくる事が分かるが、彼より背の低い彼女は、その表情を隠し切る事ができない。
椛「安室さんのような男性にそう言って頂けると、恐縮します…」
安室(おぉ〜
珍しく照れてる…
…たまらん…)
そんな彼女の様子に、満足そうに笑みを浮かべながら、
安室「そうですか?
それに、椛さんと外歩いてると、周りから視線を凄い感じますよ。
周りも椛さんの魅力を感じているのでは?」
椛「それは流石に買い被りすぎですよw
私が着物を着ていて、物珍しいから見ているだけですよ!
それに一緒にいる時に周りの視線を感じるのは、基本的に安室さんが目立ってるんですよ!!」
安室「う〜ん…
前にもお伝えしましたが、着物の日じゃなくても、椛さんはどちらかというと、街中で直ぐ見つけられるタイプだと思いますよw」
相変わらず、お互い「自分が目立つ」タイプだとは当の本人達は、あまり自覚していない様だ。
そのまま、しばらく2人で会場内を見て回る。
一通り一周し、目星のブースを確認した為、集合時間を決め、一旦別行動に移った。
椛(よーし!今日も良い出会いがありますように♪)
安室と別れた後、気合を入れ直して、頭を仕事モードに切り替える。
展示会には定期的に足を運んでいる為、慣れた様子で、目当てのブースを回って歩く。