第19章 東都ビックサイト
安室「これは…
実際に入ってみると、かなりの出店数ありますね。」
椛「そうなんですよ!
本当はじっくり全部周りたいのですが、そうすると1日では終わらなくなるので、ある程度目星をつけて優先順位を決めないと、目当ての会社さんに辿り着けませんw」
安室「そうですね…
今日は、梓さん連れてこなくて、正解だったかもしれません。」
椛「えっ?何故ですか?」
安室「梓さんがいたら、あっちこっち気になったもの全部目移りして、中々前に進めそうに無いです。」
椛「あははっ!そんな感じでしたかw
私、多分まだ梓さんの性格、そこまで把握してないかもしれません。」
安室「無邪気で、可愛いらしいんですけどねw」
椛(あぁ、ダメだ。
悪気は無いと分かっていても、イラッとしてしまってる私…。
大人気ないぞ…。
顔には出てない筈…。)
椛「そうですね♪
ポアロの看板娘と言われる由縁が、よく分かります♪」
なんて事も無いように、笑顔で言葉を返した。
その言葉を聞いて安室は彼女の顔を覗き込む。
椛「??
どうしました安室さん?」
視線を感じて、自身より幾分背の高い彼を見上げる。
安室「人にはそれぞれ違った個性と魅力があります。
別に比べる訳では無いですが…
僕には椛さんの方が魅力的な女性に見えてますよ♪」
椛(えっ?)
安室「梓さんはどちらかというと、放っておけない妹?とか後輩?みたいな感じです。」
安室はニコニコと笑顔を向けながら、彼女にそう言葉をかけた。