第4章 銀翼の魔術師
同日、
とある街中で立ちすくむ2人の男。
一見、側から見ると他人のように見える。
だがよく見ると、その口元は時折動いて言葉を発しているように見える。
安室「それで?例の件はどうだった?」
いつもの、ポアロでの穏やかな声色とは少し異なり、厳しめの口調で言葉を発する。
風見「現時点ではただの一般人という見解です。
名前も偽名ではなく本名でした。
仕事も聞いていた話しの通りです。
教室も実際に存在してます。
これ以上深追いする必要は無いように見えますが……
暫く尾行をつけて同行を見ますか?」
安室「いや…
尾行はつけなくていい。
暫くこっちで様子を見る。
もし何か気になった事があれば連絡してくれ。」
風見「分かりました。」
安室「あともう一件、
先日のポアロでの件、捜一が捜査に当たってる。
捜一の捜査資料を随時こっちに横流ししてくれ。」
風見「分かりました。」
そう言って去っていく。
風見の気配が完全に消えるまでその場に立ち尽くす。
空を見上げ一息吹いた。
安室(俺の気のせいか?
だが、、、
なんか引っかかる…
組織からの監視か?
どっちみち暫く様子を見よう。
もし何かあれば、必ず尻尾は出て来る。)