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ゼロの協力者 【名探偵コナン】

第16章 ゼロの銃弾


椛「…教えて欲しい事があるの。」

沖矢「ほぅ、なんでしょう。」

椛「スコッチの事、教えて。」

そう言った彼女の表情はやはり、何か張り詰めている様に見えた。

沖矢「…僕は、お酒はバーボン派なので、スコッチは…」

彼の言葉を上から被せて続け様に問う。

椛「話せる範囲でいいの。
スコッチの事を教えて。

…ライ。」

その言葉に、彼は軽くため息を吐いて、首にある変声機のスイッチを切った。

赤井「…君にそう呼ばれるのは、中々複雑なものがあるな。」

彼女はその言葉に返答は返さず、先程からただただ彼のことをずっと見つめている。

その瞳は何か救いを求めている様にも見えた。

赤井「何故そんなことを聞く?」

椛「彼は既に亡くなってるんでしょ?」

核心をついた言葉とは裏腹に、彼女の瞳は揺れている。

赤井「…ヤツは椛の元カレか何か?」

椛「彼は私の昔の生徒さんだった。
両思いだったけど…
付き合えなかった。」

彼女のその言葉を聞いて、一瞬軽く息を呑む。

赤井「そうか…。
…スコッチの事、聞いてどうする?」

椛「どうもしない。
もう何年前の事だけど、ただ、胸の取っ掛かりがずっと取れなくて…
彼のその後が分かれば、それが取れる気がしてた。
それだけ。」

赤井(『それだけ』
か…。

『それだけ』を知る為だけの割には、もう随分な所まで、足を突っ込んでいる気もするがな…。)
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