第3章 夜のファーストドライブ
見送ったあと、彼女が建屋に向かって歩いて行くところをサイドミラーで確認した。
安室は運転しながら運転席のキャビネットの引き出しを開けると、中からワイヤレスイヤーマイクを取り出し耳に装着する。
そして通話をかけた。
コールを鳴らすと相手はすぐに出る。
まるでいつ鳴っても良いように待機しているかのようだ。
安室「俺だ、調べて欲しい人物がいる。
…あぁ、出来るだけ早急に頼む。
偽名の可能性もある。
…あぁ、女性だ、今から顔写真を送る。
分かり次第連絡してくれ。」ガチャリ
電話を切ると運転しながら先程の写真を送るためスマホをいじり、写真と彼女の名前を送る。
安室「…白だといいがな。」
そう呟き、自傷気味に笑う。
安室「それと〜…
キツめの香水は今後控える様、ベルモットに言わないとダメだな…。」
(とりあえず帰ったら車内の消臭をしっかりかけるか。)
そう思い、帰路につくのであった。