第15章 郷愁の味覚(テイスト)
景光「あはは!ゼロ、流石だな!
気付くの早っw
うん!!
セロリも入れたんだ!
ゼロ、セロリ好きだろ♪」
自分の好きな好物をわざわざ入れてくれた事に、更に心が温まる事を感じた。
降谷「あぁ、ヒロ…。
大袈裟じゃなくて…
セロリが入ってるからとかじゃなくて…
今まで食べたサンドウィッチの中で、一番美味いぞ…。」
景光「良かった良かった♪
そう言ってもらえて。
作ってきた甲斐があったよ!」
降谷「このレシピ、ヒロが考えたのか?」
景光「いや、残念ながら違うよ。
最初は色々自分で試行錯誤してたんだけど、中々味が決まらなくて…
『ある人』に助言を求めたんだ。
そしたら凄い美味しくなったんだよ♪」
名前を言わずに『ある人』という単語を使ったヒロに、少し疑問の念が生まれる。
降谷「??
『ある人』??
俺の知ってる人か?」
景光「いや、ゼロは知らない人だよ。」
親友の含みがある言葉に少し疑念は残るが、
降谷(??
まぁ、無理に聞き出す様な事でもないか。
必要になったら、きっとヒロの方から話してくるだろう。)
降谷「そうか…。
俺も自分で作れるよう、料理覚えようかな。」
あっという間に1つ目を食べ終えて、2つ目に手を出しながら呟いた。
その降谷の呟きに
『今日、作ってきて本当に良かったな』
と改めて景光は思う。