第15章 郷愁の味覚(テイスト)
景光「いや~、、、
けどこれ、全く同じ様に再現するのは、家のキッチンで一人では難しいですねw」
椛「今日は一番ベストな状態で作ったけど、代替は出来るし、近い味にはもちろんなるよ♪
今日は急だったからね。
是非作ってみて下さい♪
ゼロ君、喜ぶといいね♪」
景光「はいっ!
やっぱり、椛先生に勇気を出して聞いて良かったです!」
椛「それはそれは。
そう言って頂けて光栄ですよ♪」
景光「あと、授業料どうすればいいでしょうか?」
椛「遠方って二人はどこに行くの?」
景光「長野県ですけど、、、。」
椛「そしたら、そこでヒロ君が一番おいしそうだと思ったもの、お土産で買ってきて欲しいな♪
年明けもう一回講座来るよね?
その時、お土産話と一緒に受け取れると嬉しいです。」
景光「えっ!!
でも、、、。」
椛「急だったし、レシピの資料も作ってあげられてないし。
私、今回は現金よりそっちの方が嬉しいな♪」
あまり納得していない表情の景光と、そんな事はお構いなしに、笑顔を向ける彼女。
椛「あっ、あと、お味噌!!
完成したやつ、小分けにするから、ちょっと持っていって。
今日、ヒロ君が仕込んだのは、発酵完成まであと1ヶ月かかるから。」
景光「僕は嬉しいですけど、、、
良いんですか?」
椛「そのレシピに『良い味噌』だけは絶対欠かせないから!
その代わり、他の生徒さんには今日渡してないから、秘密にしてね♪」
景光「ありがとうございます…。
貴重な時間を頂いたので…
再現できるように頑張りますっ!」
椛「うん!ヒロ君なら大丈夫だよ!!
長野楽しんで行ってきてね♪」
2人は顔を見合わせて、穏やかに微笑み合った。