第14章 長野のコウメイ警部
事故に巻き込まれてしまった為、話すタイミングを逃してしまっていたが、目的地も近づいてきた為、ずっと気になっていた事を彼女に問いかける。
安室「諸伏警部と連絡先を交換していた様ですが…
あの後、何か連絡は来たのですか?」
椛「はい。
今日の日中にHPの方から、早速講座の申し込みが入ってましたよ。
流石、やはり警部ともなると、プライベートの予定も仕事が早いですね。
普段から凄い仕事出来るんだろうな〜。」
特に、何とも思ってないで口にしているだろうが、彼女が他の男を褒めると、もうイラッとする。
安室(いや、イラッとしている場合じゃないだろ…。
そもそも昨日の2人の会話…
まさか椛さんがヒロの先生だっただなんて…
と言う事は椛さんが……)
もはや敵側では無いとは思っているものの、彼女の正体も未だ分からず。
安室(先程も、なんて事無い様にこなしていたが、怪我の応急処置も完璧だった。
医療従事者では無いはずだが…
どこで、その知識と技術を身につけたんだ…)
聞きたい事は山程浮かぶが、、、
下手に質問して、自分の正体を晒すわけにもいかない。
安室(椛さんは、どこまで何を知ってるんだ?
昨日、諸伏警部と話をしている時も、した後も、特に動揺した様子も無かったし、あの後もずっといつも通りだった…。
そもそも分かってて、俺に近づいてきたのか…?
いや、そんな筈は流石に無いか…。)
考え始めたらキリが無いが、頭で考えても答えが出るわけでは無い。