第14章 長野のコウメイ警部
安室「救急車が来るまで、15分くらいだそうだ。」
電話を切った安室が彼女に伝える。
椛「右足の出血が結構酷いわ…
足を高く上げたい。」
すると、安室は先程大量に転がり、割れてしまっている周囲に散らばったメロンを、かき集めて、運転手の右足元に高く積み上げた。
積み上げられたメロンの上に、彼女は運転手の右足を乗せる。
その後、2人でそれぞれ両腕の止血と応急処置を終えたところで、救急車のサイレンの音がが聞こえてくる。
救急車が到着すると、隊員に簡潔に状況を説明した。
すぐさま救急車からストレッチャーが下ろされて、運転手を乗せていく。
サイレンと共に、救急車はすぐさま発進して、病院に向かっていった。
2人は救急車を見送る。
椛「怪我自体は命に別状は無さそうだったけど…
大丈夫かな…。」
そう呟く彼女に目線を向けると
安室「僕たちが出来る事はやったし、あとは彼次第ですね。」
椛「うん…。」
その後、到着した警察に事情を聞かれるが、こちらはどちらかと言うと事故に巻き込まれた被害者側なので、そのまま記帳を済ませて、解放された。
自分達の乗っていた車に戻ろうと歩き出すと、張り詰めていた緊張感が一気に溶ける。
椛「昨日からなんか…
色々と立て続けですね。」
安室「確かに、そうですね…。」
そう言って2人顔を見合わせると…