第3章 夜のファーストドライブ
残された2人、椛は安室に向き直り
椛「それでは私もこれで。失礼します。」
安室「ちょっと待ってください!」
呼び止められ、駅に向かおうと歩き出した足を止める。
椛「??」
安室「もう遅いですし、女性の一人歩きは危ないです。
僕は車で来てるので、お送りしますよ。」
暗がりに、ポアロで見た営業スマイルを浮かべている安室と目が合う。
椛「けど〜…悪いですよ。」
安室「いえ、昼間あんな事があったばかりですし。
何かあってからでは遅いですから。
すぐ裏の駐車場に停めてますので。」
流石に悪いと思ったが、結局送ってもらう事にして、二人で暗がりを駐車場まで歩く。
助手席に乗り込み、住所を伝える。
ここからだと車で15分ほどの距離だった。
暫く取り止めのない雑談をしながら夜道を走る。
安室の運転はとても乗り心地が良かった。
お腹もいっぱいだし、少し睡魔が襲ってきてる…。
安室「椛さんはどこでお料理を学ばれたのですか?」
椛「独学ですよ。料理学校とかは特に行ってないんです。」
安室「そうなんですか、それは凄いですね。」
椛「安室さんはどこで学ばれたんですか?」
安室「きっかけは友人から教えてもらったのですが…
そのあとは独学です。」
椛「あははは!!同じじゃないですかw」
安室「はははっ!!そうでしたねw」
お互い穏やかに笑い合う2人。