第14章 長野のコウメイ警部
椛(貸切サウナ最高すぎん…?
今日来て本当良かったわぁ〜♪)
藍子の言う通り、泉質も施設も、大大大満足の温泉だった様だ。
浴衣を着て、女湯の扉を通り廊下に出ると、ちょうど男湯の方からも1人出てくる所が見えた。
椛(先程の露天風呂の人かな?)
と思い目を向けると、見慣れたミルクティー色の髪。
あちらも、こちらの気配に気付いたのか振り向いた。
安室・椛「「あっ。」」
そのまま2人で、ホテルに繋がる長い渡り廊下を歩いていく。
椛「私が露天風呂に入ってる時、誰か入ってくる音が聞こえたのですが、あれは安室さんだったのですね。
男湯の方も空いてました?」
安室「えぇ、僕以外誰も居ませんでしたよ。
そちらもですか?」
椛「はい。1人で気持ちよく貸切楽しみました!
サウナもあったし最高!」
安室「あはは!!
それは良かったですね。
椛さんサウナお好きなんですか?」
椛「はい!大好きです!
時間があったらあと2セットぐらいしたかったけど、もう夜も遅いし、1セットでやめました。」
安室「サウナ最高ですよね〜!
満点の星空の下で水風呂後の外気浴、最高でした〜♪」
椛「うわぁ〜、安室さんもですか!
分かります…
最高にととのいますよね…」
暫くお風呂話で盛り上がる。
ふと改めて隣を見上げると、いつもとは少し雰囲気の違う彼の姿。
そして初めて見る浴衣姿。
改めて見ると何だかとても新鮮だし、それに浴衣の合わせから覗く鎖骨から、やたら色気を感じる。
視線を感じたのか、前を向いて歩いていた安室も視線を彼女に移した。