第14章 長野のコウメイ警部
葵「そんな…
沙羅…
ずっと親友だと思ってたのに…。」
沙羅「それはこっちのセリフよ!!
私の方がずっと前から、正弘と付き合ってたのに!!
横取りしてきたのは、あんたの方でしょ!?」
匠「俺との事は?
全部偽りだったのか?」
沙羅「そうよ!
匠がしつこく付き纏って来るから!
なんでも言うこと聞いてくれるし。
それなら良いかなと思って、一緒にいただけよ!」
その供述の元、そのまま彼女は警察に連行される事となった。
残された葵は泣き崩れ、それを支える様に、匠が付き添っている姿が遠くから見えた。
歩美「なんだか悲しい事件だったね…」
元太「そうだな、あれじゃ誰も幸せになれねーよな!」
光彦「大人の恋愛って怖いですね…」
泥沼恋愛もつれの話を、しっかり聞いてしまった子供達3人は、幾分いつもより、ゲンナリしている様に見えた。
哀「大人も子供も関係ないわ。それぞれの性格の問題よ。
周りの人を大切に出来る貴方たちは、あんな大人にはならないわ。
大丈夫。」
コナン(灰原…良いこと言うじゃねえか。
それにしても…
今日はこいつの出番が無くて、助かったぜ。)
そう言って、ポケットの中にある蝶ネクタイ型変声機に触れる。
コナン(今日は、コレ使ってる所見られない様、気を使わなければならない大人達が、ウジャウジャいるからな…)
首を上げ、彼の言う
『気を使わなけれならない大人達』
の様子に視線を向けた。