第14章 長野のコウメイ警部
高明「通報して下さった方は?
第一発見者の従業員の女性ですか?」
従業員「いえ、私ではなくこの女性が。」
そう言って従業員の方は、椛の方へ視線を向ける。
コナン「僕が警察に通報してって、頼んだんだ!
一緒に来ていた椛さんだよ。」
コナンは高明に椛を紹介した。
紹介された彼女は、そのコナンの言葉に合わせて、高明に軽く頭を下げて挨拶をする。
高明「…椛さん?」
椛「??
はい??」
コナンの紹介を受けた高明からは、妙な間を感じた。
高明「結城椛さんですか?」
椛「??そうですけど?」
高明「発酵食品の?
もしかして料理の先生の方ですか?」
椛「そうですけど…
失礼ですが、どこかでお会いしましたか?」
高明「いえ、直接お会いするのは今日が初めてです。
すみません、私が一方的に知っているだけです。」
椛「??」
高明はジャケットの内ポケットから名刺入れを出し、そこから一枚取り出すと、彼女に名刺を差し出した。
高明「ご挨拶が遅れました。
私は長野県警察刑事部捜査一課の諸伏高明と申します。
以前、椛さんの教室に私の弟が通っておりまして。
大変お世話になったと、弟から聞いておりましたので、存じておりました。
幾分もう随分前なので…
覚えていらっしゃらないかも知れませんが…」