第14章 長野のコウメイ警部
光彦「これは〜…なんの曲ですか?」
歩美「歩美の知らない曲だ〜。」
元太「俺も初めて聞くぞ?」
周りにいるコナン達をはじめ、博士も、灰原も、安室も梢もその曲は分からない。
方や康彦と藍子は、とでも嬉しそうに穏やかに微笑んでいた。
博士「お二人はその曲をご存知なのですか?」
皆が思っていた事を、博士が口に出した。
藍子「えぇ、もちろん。
この曲は私達が昔、子どもの頃3人で作った思い出の曲です。」
博士「えっ??作った?」
どうやら話を聞くと、仲が良かった3人は子どもの頃、
『自分達のテーマソングを作ろう』
と言って、唯一家の中にピアノがあり、音楽の知識があったカラクリ職人の友人と共に曲を作り、よく3人で歌っていたとの事だった。
藍子「もう何十年も歌ってなかったのに…
あの人は覚えててくれていたのね…」
少し涙ぐむ目を嬉しそうに細めながら、そのオルゴールの音色に耳を傾けていた。
そしてその後、そのオルゴールの置いてあった机に鍵がかかっている引き出しがある事をコナンが見つける。
例の鍵を差し込むと、その引き出しが空いた。
中には手紙と、そのオルゴールの鍵が入っていた。
どうやら、夫妻はこの机の引き出しの存在には、気付かなかった様だった。
手紙には、2人への感謝の気持ちと、作ったは良いが『直接2人に渡すのが恥ずかしくなってしまった』為、鍵をカラクリ箱に入れて預けた旨が書かれていた。